前ページでは、歯磨きをするタイミングをお伝えしました。次に正しいブラッシングをおつたえします。歯磨きの目的と注意点は、しっかりとプラーク(歯垢)を取り除くことです。磨き癖などで、いつも同じ場所にプラークが残っていると、そこから虫歯や歯周病になりやすくなります。
歯磨きの基本とポイント
毛先を歯面(歯と歯の間、歯と歯肉の境界)にきちんとあてる
150〜200gの軽い力(毛先が拡がらない程度)に磨く。
小刻みに動かす(5〜10mmを目安に1〜2歯ずつ磨く)
凸凹歯並びには、歯1本に歯ブラシを縦にあて、毛先を上下に細かく動かしてみましょう。
背の低い歯は、歯ブラシを斜め横から入れて、細かく動かしてみましょう。
歯と歯の間、歯と歯肉の境目、噛み合わせはプラークがつきやすいところです。
「3」がキーワード
1. 食事3分以内のブラッシング
食事や間食などをすると口の中が酸性になるので、食後なるべく早くブラッシングをすることをお勧めします。ただ、食後3分以内に歯を磨くことは現実には不可能な場合が多く、そんなに神経質になる必要はありません、食後早く磨くことができるなら磨いた方がいいというぐらいの気持ちでいいでしょう。
2. 3分以上のブラッシング
歯の表面ばかりを何分磨いても無意味なことを理解しておいてください。上記の図の箇所(歯と歯の間、歯と歯肉の境目、噛み合わせ、歯の裏側)などを1本1本丁寧に磨いていくことで3分以上の効果的なブラッシングにつながるでしょう。
3. 一日3回のブラッシング
一日3回ブラッシングをしてみましょう。ですが、ブラッシングを一日3回しないからと言って虫歯や歯周病になるわけではありません。プラーク(歯垢)が歯石のように歯ブラシで除去できない状態になるには24時間以上かかるといわれています。したがって、同じ箇所だけを適当に一日3回磨くよりは、たとえ一日一回でも隅々まで細かく磨く方が断然効果的なのです。
ブラッシングにプラスして
ここまでは、ブラッシングでプラークを除去する方法をお伝えしました。
ただ、歯ブラシだけのブラッシングでは、プラーク除去率は58%です。なので、歯磨きの際には、歯ブラシによるブラッシングに歯間ブラシやデンタルフロスを併用することをお勧めします。歯間ブラシの場合、プラーク除去率は95%、デンタルフロスの場合は、86%取り除く事が可能です。
ここまで述べたように、時間や回数が問題なのではなく、どの箇所をどういうふうに磨くかが重要なので、その知識を得るために歯科医院をどんどん利用していただきたいです。